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SF留学記+雑記

阿波踊りの連が作りたい

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これは僕の夢の一つです。
いつの日か、良い意味で伝統を壊すような、とびきりかっこいい連が作りたいと思っています。
「連(れん)」とは阿波踊りにおけるダンスチームのこと。全国に何百ものチームがあります。
徳島県では毎年8月12日〜15日に開催され、約130万人の観光客が訪れます。
徳島県の人口が80万人に満たないことを考えると、ものすごい集客です。
東京の高円寺でも60年前から阿波踊りが開催されていて、2日間で100万人も来ます。
南越谷や神楽坂でも親しまれており、東京にも数多くのチームが潜んでいます。

 

徳島には有名連という超精鋭部隊が約40チームほどあります。その他は新参連といいます。
有名連は歴史も連員もスキルも凄い、まさに阿波おどりのプロ集団ですが、
新参の中にも有名連を食うようなスキルと個性を備えた連があります。
けっこう歴史ある連なので新参ではないですが、中でも苔作(こけさく)の個性とカリスマ性は圧倒的です。
かつて彼らが残した伝説は今も脈々と語り継がれています。

 

阿波踊りの鳴り物(祭りばやし)は、三味線や笛のメロディがあるものが主流であるのに対し、
苔作の踊りにメロディーは無く打楽器のみ。
爆音のような和太鼓の音と 鼓膜を直接叩くような鐘の音、
そして圧倒的な踊りのスキルとともに躍動する躰だけで彼らは魅せるのです。正調の有名連と比べると、悪く言うと品性には欠けるのですが、生々しくてかっこいいんですよね。
彼らが使う鐘は一般的な連が使うものよりも二回りほど大きく恐ろしく重たいもので、
柄の先端部分に切り込みがあり、帯に引っ掛けて持てるように作られています。
苔作系の中には台車で運ぶ巨大サイズの和太鼓を操る集団もいます。一面で何百万円もしそうです。

 

苔作の発足当初はその強烈な個性から「異端児」「無法者」と呼ばれることもあったそうですが、
後にその個性に魅了された、苔作の流れを汲む新参も数多く誕生しました。
大黒天、双六、七彩など苔作系と言われる集団には連という表記が無いことからも、
彼らがパンクな集団であることが伺えます。
苔作系は常に徳島の若者ヒーロー的存在で、とにかくかっこいいのです。

 

そんな苔作にあこがれ、自分でも阿波踊りの連が作りたいと妄想しています。
苔作は最初たったの9人で発足したそうです。
鳴り物が間に合わずにフライパンを鐘の変わりに叩いたその翌年もたった11人。(入連のハードルが高いのかも)
阿波踊りは本当に楽しいので、情熱さえあれば連は作れるはず。

 

自分はグラフィックデザイナーなので、法被や団扇、提灯等、連の表面的なデザインは出来ますが、
何より重要なのはやはり踊りと音の技術が重要です。スキルさえあれば裸でもカッコいいはずです。
踊りと鳴りものが上手くて、人を引き付ける魅力がなければ、ぽっと出の新参なんか見向きもされないでしょう。
個性的な新しさで勝負するのであればなおさら、中途半端なスキルでは必ず叩かれます。

 

苔作は踊りも確かに上手いのですが、その個性はやはり鳴り物の攻撃的なまでのソリッド感。
その音にあの踊りが合わさることによって、苔作足り得るのだと思います。
最近の苔作はまた踊りがとても上手くなってきたように思いますが、
正直なところ、踊りが巧い連は他にもあると思います。
しかし、あの爆音が彼らの踊りを何倍にもかっこよく、他に無いものにしています。

 

ここからかなりぶっ飛んだアイデアが入ってきます。
俺の考える新しい阿波踊りの音というのは…


● BattlesのAtlas
不気味で小気味よいパーカッションとベース。それに民族っぽい妙なヴォーカルとぼやけた電子音。
俺の最も好きなバンドであるBattlesが誇る至上の名曲ですが、
こんな馬鹿げた音では桟敷を通ることは絶対できないと思います。

● neco眠るの頭悪そうな民族系バンドサウンド
阿波踊りと最高の相性だと思います。もう彼らにオファーできれば完璧です。
ENGAWA DE DANCEHALLは最高のお祭ソングだと思います。
あれはライブで阿波踊りが踊れたらどんなに幸せか。

●ゆらゆら帝国の夜行性の生き物3匹
これは絶対に外せません。徳島の有名連のひとつ、うずき連の姉妹連のひょっとこ連の精鋭3名がただただ踊っているだけのPVですが、謎の中毒性があります。ゆらゆら帝国も素晴らしいバンドです。



(このあたりまでくると、阿波踊りっぽさ全然関係なくなってる…)
ああ、わかりました。
必要なのはきっとDJかもしれません。
法被姿で動くDJブースに鎮座する凄腕DJが必要なのかもしれません。なんだったらVJも必要ですね(?)。
ぶっ飛んだ新参連でまずは東京高円寺を攻め落としたいです。
高円寺阿波踊りに詳しい知り合いも作らないと…。
毎年会う天水連のエリカ姉さんは高円寺で鳴らしたことあるんだろうか…。彼女は笛だったか。

 

以上のような音のチョイスは少し異端すぎるでしょうか。さすがにBattles的な加工ヴォーカルは変かもしれません。
でも絶対昨今の阿波踊り界には確実にマンネリズムがはびこり始めているように感じます。
格式高く伝統を重んじる風習は最高なのですが、ここいらでいっちょ
炎上覚悟で新進のチームを結成させても良いのではないでしょうか。

 

俺自身は年齢=阿波踊り歴ですので、それなりに阿波踊りは踊れます。
ですので、あと何人か上手いダンサーを集めて編隊をよく考えればイケる気がするんです。
地元の友達に相談してみようかな。しかし地元の友達でもそんなに上手いやつってあんまり知らないんだよな周りで。
しかもこんな変な鳴り物に賛同してくれるツレもいないかもしれない。これは早くも座礁か。
なにより、僕の理想とする音を作るのは難しそう。
凄腕DJが必要です。友達にそんなDJもいないし…。

 

阿波踊りは二拍子を基本とするダンスなので、どんな音楽にも合わせることが出来ます。
二年ほど前の阿波踊りシーズンに合わせて催された、他社比社と宇川直宏のイベントで、
クラブサウンドに合わせて阿波踊りをしたことがあったのですが、それが相当にウケていたのです。
激しすぎてほんの数秒しか続けられませんでしたが、オーディエンスは大盛り上がりでした。
知らないお姉さんに「もういっかいやってwwww」とお願いされたあの瞬間は人生のハイライトにひとつ加えたいシーンです。
この経験が、今までとは全く違った新しい音でもきっと阿波踊りは楽しくてカッコいいんじゃないかという考えを産んだのかもしれません。

 

はじめは確実に叩かれると思います。バトルスみたいなので踊ったら異端児と叩かれます。
伝統を無視して真新しさだけで挑むと、そんなものは阿波踊りではないと叩かれるに決まってます。
伝統も確実に継承している部分もなければいけません。400年続くちゃんとしたお祭りだから。

 

阿波踊りが、よさこいソーラン化するのはダメです。
それはアンチよさこいなワケではなくて、ソーランはソーランで自由な良さがあるから。
よさこいは、衣装も踊りも音もほぼ自由だそうです。巨大スピーカーを導入して、アクロバティックな演技を取り入れた華やかなチームも沢山あるそうです。そんなものは絶対に楽しいに決まっています。その楽しさが全国に広がるのです。一回行くべきだな、よさこいも。

 

よさこいが自由なダンスフェスなのに対して、阿波踊りは400年以上前からほとんど型に変化がありません。衣装も鳴り物もずっと同じです。
その組み合わせや・微妙な違いで個性を出しています。とてもシンプル、故に伝統的なかっこよさが確かにあります。日本の祭の中でもかなり古くから続く大きなお祭りです。
そんな超伝統工芸的な行事に新たな楽器と新たな踊りで挑む個性だけの集団が受け入れられるはずありません。
発足当時の苔作以上に叩かれる事は確実。叩かれるのは嫌だから、変な音でおどるのはやめよう。こわいこわい。

 

苔作系の新参はともかく、突拍子もない新機軸を備えた新参連は、何をしても必ず冷ややかな目で見られると思います。阿波おどりを愛する若い衆には「ダサい」「滑ってる」「すぐいなくなる」と思われるでしょう。
しかし、みんなを心から楽しませることができれば伝統も何もかも超えて行くのではという気もするのです。それがエンタメだと思います。
阿波踊りの起源は全てを肯定する「ええじゃないか」の精神です。楽しもう、音とダンスを。です。
自分たちが楽しけりゃ勝ちっしょ、とまでは言いませんが、阿波おどりの9割は笑顔だと言われるほど、やはりその魅力は演者達が心から阿波踊りを楽しんでいることだと思います。
本当に、自分たちが心から楽しく、かっこいいと思えるものが作れたら、それはまた次の阿波踊りの時流と言えるのではないかと思うのです。

 

この夢を実現させるために今僕が出来ることは、やはり何よりもにおいても、この僕の志に賛同してくれるメンバーを集めることでしょうね。

 

(2016/08/16: 一部編集)

Written by tkot1

12/06/2009 @ 00:57

カテゴリー: Curiosity

コメント / トラックバック4件

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  1. 何年も前に書かれたみたいですが、コメントさせてください。愛媛在住の30才です。
    昨日までのの阿波踊りも出られたのでしょうか?お疲れ様でした。
    自分も徳島にいたころ6年ほど阿波踊りをして阿波踊りが大好きなのですが、現在は地元の愛媛にいて、なかなか本格的な参加ができないので、いつか愛媛から連を作って出たいと考えています。因みに現在、愛媛に阿波踊りの連はないみたいです。
    そんな折り、このブログを読ませていただいて、自分も音楽好きなので、どうせ作るならなら、こんな新しいスタイルの連が作りたいと自分も感じています。
    とは言っても、連を作るのは大変だと思います。自分自身、正直つてもあまりなく、どうやって連を作ったらよいか、今のところ全く分からない状態です。
    どうですか?現在、連を作るという構想は進展しているのでしょうか?

    T.O

    08/15/2016 at 17:09

    • T.Oさん
      こんな古い記事にコメントありがとうございます!今年も阿波踊り、踊っておりました!
      今年は12−14日の3日間だけですが、毎年踊っていても全然飽きません。
      しかし、このような稚拙な妄想記事に反応いただけて恐縮です。突拍子もないような選曲や発想に反応いただいたのは、T.Oさんと僕が同世代だからかもしれないですね(笑)(ぼくはもうすぐ31才です)

      ただ、残念ながら7年前この記事を書いた時から、連発足構想自体には殆ど進展はありません!
      ただし!今年の夏はついにほんの少し進展がありました!僕が東京の連に入りました。上京してから12年、初めて高円寺で踊ります。
      今仲間に入れていただいている連では、連の運営等の仕組みを学ぼうと思っています。
      ですので、今年は例年に無く連が作りたい熱が再燃しておるところです!
      T.Oさんは愛媛ということですが、せっかくコメントいただいたので、いつか一緒に阿波踊りできたら素敵です!

      tkot1

      08/16/2016 at 18:04

      • こちらこそ昔の記事にいきなりコメントして失礼しました。自分も今年31になるんで本当に同学年なんですね。
        お返事いただけると思ってなかったので、とても嬉しいです。
        確かに突拍子もない選曲や発想で、偉い人に怒られてしまいそうですが(笑)、実際、形にできたら面白いと思います。阿波踊りのマンネリは未だかわってないと思いますし。
        自分では力不足かもしれませんが、いつかtkot1さんの連ができたら、参加してみたいです。
        自分は、学生のときは鳴教の大学連に所属していて、何回かOBとしても参加していました。ですがここ数年、練習も行けず、さすがにOBとしても参加しずらくなっていたので、踊りは参加できていません。高円寺にも参加できるなんてうらやましいです。高円寺も楽しんで下さいね。
        ところで、無理ならお答えいただかなかてもいいのですが(メールアドレスに直接送っていただいてもかまいません)、tkot1さんは、徳島ではどちらの連に所属されているのでしょうか?
        よかったら教えた下さい。

        T.O

        08/19/2016 at 00:17


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